お知らせ

救護班第2班の活動  エコノミー症候群啓発に巡回
4/30
8:00
 日赤福井県支部救護班第2班、福井赤十字病院にて出発式。式では休日に関わらず、多くの職員らが見守るなか支部事務局長、病院長らから励ましの言葉を受けたのち、班員10名が熊本に向け救急車等2台で出発。北陸道〜舞鶴若狭道〜中国道で九州入り。東日本大震災で同支部救護班らが長らく救護活動した宮城県石巻市より、2時間以上も長い道のりであるため、当時も運転要員をはじめ救護班の補助として同行した美浜町在住の玉井康弘さん(52)が、今回も同じ役目として加わった。第2班は今夜熊本入りし、明日より益城町の避難所などの巡回診療にあたって5月4日、帰還の予定。
19:00
 日赤熊本県支部内に設置された日赤災害対策本部(災対)で19時から開かれるミーティングに出席のため、佐藤連絡調整員は出発式終了後、JRで先に熊本入りし出席。
21:15
 日赤福井県支部救護班第2班、災対到着。佐藤連絡調整員からミーティング内容を聞き明日に備える。

5/1
8:00
 災対にてミーティング後、益城町保健福祉センター(通称:はぴねす。熊本県上益城郡益城町)
9:30
 吉田班長の指示により2班に分かれて、約600人の避難住民がいるはぴねすや同構内の駐車場などで停車して車両に寝泊りしている避難住民に対し、DVT(*注)予防に対するチラシと弾性ストッキングを用いて啓蒙活動、避難住民へのこころのケアや聞き取り、血圧測定などを実施。高齢者の多くは震災後、動くのはトイレぐらいで寝てばかりの日々を続けたり、ずっと座って家族の帰りを待つ人であった。駐車場などの車両内に寝泊りして避難している人に、一人ひとりに声を掛けながら、気温25度の夏日になってきたため、熱中症予防もあわせて促した。はぴねすでは、役場機能を2階に事務所を移転し、維持している。また、建物の外では移動理容室、マッサージ、自衛隊の入浴場、給水場が設けられていた。午前中は、はぴねすでの活動を行い、午後からは昼からは益城町立広安西小学校に移動し活動する。
(*注)DVT…深部静脈血栓症、いわゆるエコノミークラス症候群=長時間足を動かさずに同じ姿勢でいると、足の深部にある静脈に血のかたまり(深部静脈血栓)ができて、この血のかたまりの一部が血流にのって肺に流れて肺の血管を閉塞してしまう(肺塞栓)危険がある。
12:30
 はぴねすを出発
12:45
 広安西小学校に到着。午前と同じく救護班を2班に分け活動を行う。同小学校には約200人避難しているが、この時間帯は人がまばらで啓発活動等も10名程度にとどまった。同学校は、5月9日からもとの学校生活が再開されるとのこと。また、はぴねすに設置の町役場本部から、ぎっくり腰の女性を診察してほしいとの依頼があり、その女性の自宅に伺った。症状は軽症で、湿布薬及び痛み止めを処方した。
15:00
 広安西小学校を出発
15:30
 はぴねすに戻って、周辺被災状況等を確認する。
17:00
 はぴねす内にてミーティング、活動報告。いずれの報告も医療ニーズ少ないようだ。
17:30
 はぴねすを出発
18:10
 日赤熊本県支部内の災対に到着
19:00
 ミーティング出席。明日も引き続き益城町圏で本日同様、DVT啓発や巡回診療などを行うことに。
19:40
 ミーティングを終え、この日の活動を終える。

5/2
8:00
 日赤熊本県支部内の災害対策本部(災対)にてミーティング。今日も益城圏内で巡回診療を行うことに。主にDVTへの対策を促す。
 8:27
 災対を出発。益城町のはぴねすに向けて出発
10:00
 はぴねすに到着。はぴねすは1階・2階などに避難者の居住スペースがあり広いため、前日と同じく二つの班に分け活動を開始する。はぴねす内や付近の避難者に対しDVTの啓発活動、日赤の後を引き継ぐ保健師(兵庫県と三重県からの派遣)ら15名にDVT啓発活動の指導方法の伝達、自衛隊から診察依頼の対応等にあたる。2階には災害用トイレ「ラップポン」が整備されたほか、1階のトイレは水が流れるようになり、環境面でも改善が見られた。タコスの配布車両が来所し、長蛇の列となっていた。
11:00
 活動終了。二つの班に分け一班は益城町の特別養護老人施設いこいの里の活動に、一班は阿蘇市の阿蘇医療センター、阿蘇小学校の活動に向かう。
 いこいの里で巡回診療を行いながらDVT啓発活動を継続実施。この避難所は周辺の被害が甚大であるものの、避難者は35名程度と比較的少なく、一人ひとりの居住スペースも広く使っており、はぴねすと比べてゆったりと生活ができる避難所であった。手分けをして避難者に話を聞いたところ、薬が切れた方、血圧が高い方、腹痛を訴える方がいたため、継続的に巡回をしている医師会の救護班へ引き継いだ。弾性ストッキングは車椅子の人にしか配布されていなかったが今回、車椅子以外の方にもお渡ししたところ、非常に喜ばれた。DVT啓発活動を含めて20名の人に指導、診察を行った。
 阿蘇医療センター、阿蘇小学校では同様に、DVTの啓発活動などを実施。阿蘇市地域は比較的被害が少なく、阿蘇医療センターは通常の診療体制となっていた。同センターでは阿蘇地域災害保健医療復興会議のチーム(通称ADRO=ASO Disaster Recovery Organization)が常駐しており、DMATが待機していたが医療ニーズはなく、話を聴くにとどまった。阿蘇小学校では、20名ほどが避難しているとのことだったが、伺った時間帯には6名しかいなかった。DVT啓発については、これまでも行われていたようだが、気温が高くなったこともあり、さらなる啓発をお願いした。
17:00
 はぴねすに戻ってミーティング。いずれの医療ニーズ少ないとの報告。地域の診療所も復活しつつあるが、スタッフの大半が被災者で疲労している。避難所の医療ニーズが減少しているので、救護班から地域のクリニックに応援できればよいのではとの意見もあった。歯科医師会より、口腔ケアが大切との指摘あり。明日は雨の予報だが、避難所の毛布などの湿気が心配。カビなど衛生上よくないので、それも併せて指導するよう指示あり。
17:30
 はぴねすを出発
18:40
 日赤熊本県支部災対に到着
19:00
 ミーティングに出席。明日は益城町にある再春館ヒルズ(テント村)で、引き続きDVTの啓発活動とのこと。ミーティング後、この日の活動を終える。
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巡回診療の様子
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周辺の被災状況

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